1 ロ−ド中...
忘れていた。忘れているつもりはなかったのに、忘れていた。「僕は死ぬように生きていたくはない」、「そこに愛が待つゆえに、僕は行く」。この気持ち。この心。『キャノンボール』へと僕の心を誘うインスト。スターウォーズのヨーダの「アウチ!」という声のサンプリング、浮遊するキーボードの音色、ギターの単一音が流れ出す瞬間のインストゥルメンタル。タイトルの通り、僕の心に徐々にあの『キャノンボール』を初めて聴いた時の感情がロ−ドされて行く‥‥。うん、僕はちょっぴり死ぬように生きていたのかも知れない。そして、愛が待っていることを忘れかけていたのだろう。
ほんの数秒の瞬間の音によって覚醒させられてしまうという、前作『ERA』の収録曲の『イーラ』を彷佛とさせる中村一義ならではの魔法だ。さあ、思い出せ!始まるぞ!